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2026-05-13 17:18:00

タイ国政府は、2028年までの経済協力開発機構(以下「OECD」という。)への加盟を国家目標として掲げ、官民一体となった国家的取組を主導している。その契機は、2018年に開始された「タイ・OECDカントリー・プログラム」の下で推進されてきた政策対話及び法制度改革にある。

 

2024617日にはOECD理事会がタイ国との加盟交渉の開始を正式に決定した。これを受け、同年7月には、OECD加盟国38か国により「タイ国加盟ロードマップ」が採択されるに至った。さらに2025128日、タイ国政府はOECDに対し「初期覚書」(Initial Memorandum)を提出した。初期覚書作成においては、OECDの法的文書とタイ国内の法令、政策及び行政実務との間に存する乖離について、人工知能(AI)を活用した網羅的なギャップ分析が行われた。

 

OECDは今後、2026年第4四半期から2027年第1四半期にかけて、初期覚書の内容を検証するための「技術審査」(Technical Review)のためにタイ国へ乗り込む。これに伴い、広範な分野にわたる法制度改革が2028年(またはそれ以降も)の間で急速な進展(混乱を含む。)が予見される。

 

化学物質規制分野における主要な法制度改革;

 

  • GHSの完全整合化:国内基準について、最新の国際改訂版との整合
  • 国家化学物質インベントリー及びデータ統合:包括的な国家データベースを構築するとともに、現に分散している各種データ基盤の一元的統合を推進すること。GLPによるデータの相互受理を含む。
  • PRTR制度の導入:化学物質排出移動量届出制度(Pollutant Release and Transfer Register)に係る枠組みを整備すること。
  • PSM及び貯蔵基準の高度化:プロセス安全管理(Process Safety Management)及び化学物質の貯蔵基準を国際水準まで引き上げ
  • 環境影響評価制度の刷新:現行の環境影響評価(EIA)制度の抜本的な見直し

以上